合唱手帳

20・30代の合唱愛溢れるメンバーが「歌う楽しさ」を伝えるために立ち上げた合唱サイト。

合唱指導者:小春うい

合唱人のよくある癖20選

こんにちは。小春ういです。 先日、清水ひなたさんが合唱人の癖についてお話されていました。 これに合わせて、合唱人のよくある癖一覧をお届けします! 見た目の癖10選 1. メロディーに合わせて体が揺れる 2. 単語ごとに頭が揺れる 3. 息を吸う時に口が大き…

語感を、外国語では大切にするのに日本語で疎かにする日本人。

クラシック音楽の歌い手には、日本語以外の言語を歌うことに慣れている人が多くいます。 声楽であれば、まずイタリア語の曲をお勉強し、次にお勉強する言語として、多くの場合ドイツ語やフランス語が選ばれます。 合唱であれば、ラテン語もスタンダードな言…

「鼻濁音かどうか」ではない。一番使われるのは「第三のガ」。

合唱人は日本語の発音に関してときに選択を迫られます。 その一つは「ガ」の発音。 楽譜に書いてある「が」を鼻濁音にするのかしないのかという問題です。 今回は、小春ういがこの問題に答えます。 そもそも「ガ」の読み方の選択肢は3つだよ 多くの歌い手は…

「宗教曲っぽくない」って時に読んでほしい。ラテン語の発音:「Salve Regina」

合唱祭や合唱コンクールの講評で、ときどきこんな言葉を書かれているのを目にします。 「宗教曲が宗教曲っぽく聞こえない」 世俗曲と比べたときの宗教曲の特徴の一つは「一本ぐっと強固な芯が通っているようなかんじ」といえるでしょう。 それの表現を乱して…

1拍の感じ方、間違ってるかもよ。ラテン語発音講座「et」

こんにちは、小春ういです。 今日はラテン語「et」の発音についてお伝えします! 「et」は英語の「and」に相当する接続詩。 「Gloria」や「Salve Regina」などに登場します。 「Gloria」……「et in terra pax ominibus」「Saive Regina」……「et jesum benedic…

プロ並みの合唱団が本番中に立ち位置を変更するほど並びにこだわった理由

「どんな形で並ぼうか」「パート内の並びはどうしようか」「弧を描く? 真っ直ぐに並ぶ?」と並びを念入りに決める合唱団もあれば、並びを全く気にしない合唱団もあります。 なぜ、並びの重要度が合唱団によってこうも違うのか。 今回は小春ういがその理由に…

歌詞の発音はこう読み解け!『椰子の実』に出てくる5つの「な」を分析してみた。

こんにちは、小春ういです。 今回は、「一つの発音は、前後の発音の影響を受ける」ということを『椰子の実』を例にお伝えします。 『椰子の実』の1番の歌詞には「な」が5回出てきます。 名も知らぬ 遠き島より流(なが)れ寄る 椰子の実一つ 故郷の岸を 離(…

発音を揃えるには見た目よりも中身が大事。顎を動かさずに歌う技術を身につけよ

解剖学の視点から歌い手の身体を読み解く連載。今回は「合唱手帳」編集部に変わり、小春ういが、音声学の視点をプラスしてお届けします。 見た目を揃えれば発語が揃う……? 「あ」は大きく口を開いて「い」は唇を横に引っ張って「う」は唇を前に突き出して「…

脱「カタコトの歌」。歌詞の意味を深める前に、歌詞の発語を分析しよう

「歌詞はよく聞こえるけど、気持ちがこもってない」 「素直に歌うことはできるけど、色気が無い」 こう言われたら何をしますか? 作詞家の経歴を調べる?歌詞の意味を深める?歌詞の情景を絵に書く? その前に、自分の歌に関する技術を見直してみましょう。 …

上手い合唱団は個人練習が充実している

ーー成果は才能ではなく「やりきる力」と比例する グリットという概念が注目されています。 やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 …

服の色を合わせるように、発語のトーンをあわせよう。「黄色とピンクの話」

「本当にそう思って歌ってる?」と言われ悔しい思いをしたことはありませんか? 私は学生の頃、先生にこう言われ、心がないのかな? 鈍感なのかな? と思い悩んだ頃がありました。 しかし、今は足りなかったのは心ではないと断言できます。 足りなかったのは…