感情を表現にするための技術。
心と体は密接に関係しています。イメージや感情は筋肉に反映されます。だからイメージから歌の表現を作ることができます。
卒業式の歌が感動するように、感極まった時は、歌は感動的になります。
ただ、「その時の感情が溢れちゃった」ではなく、「感情を表現として使う」ためには技術が必要です。再現性が必要です。
今日はそんな、感情を歌にすることについてお伝えします。
ポイント0:まずは削ぐ
まずはナチュラルな状態を作りましょう。
どんな表現もできるように、意図しない情報が付いてしまっていないか一つひとつ意識を傾けます。
姿勢・口の開け方・表情の使い方・身振り。筋肉に必要最低限でない緊張はありませんか? 筋肉の使い方に偏りはありませんか?
癖を少なくすることは表現の幅を広げることにつながります。まずは、前提条件としてナチュラルな歌い方を心掛けましょう。
ポイント1:やってみて言葉を与える
次は、具体的に状況をイメージして、本当にその感情になって歌ってみましょう。
「本当にその感情になってみる」ということがポイントで、楽しく歌いたいから笑顔で歌おうと考えてはダメです。頭に浮かべるのは「楽しい状況」です。
たとえば、お昼時に気の合う友達との談笑が盛りあがっている時。
たとえば、家族でスキー旅行に行く前日の夜の寝る前。
自分が楽しい! と思っているのを確認したら歌ってみましょう。
歌は慣れ親しんだものがいいでしょう。また喋ってみることも効果的です。
ポイント2:自分の歌を観察する
歌ってみたら、観察します。
「楽しい!」は、どんな歌、もしくは喋りになってあらわれましたか? それを言葉にしてみましょう。
息のスピードはどんなかんじ?
舌の状態は力んでる?
顎はどのくらいの空き具合?
胸は広がった? 閉じ気味になった?
などいろいろな質問を自分に投げ掛けましょう。
たくさん答えるほど再現性が高くなります。そして、他のメンバーと共有しやすくなります。
これが感情を表現にする技術の第一歩です。
ぜひ行ってみてください!
「合唱手帳」編集部でした。